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⾸都キンシャサ 環状線開発

キンシャサ南東・南西環状道路建設プロジェクト

(Projet de Construction des Rocades Sud-Est & Sud-Ouest de Kinshasa)

建設の目的と効果

1. 都市の人口増加への対応

  • キンシャサはすでに 2,000万人以上、毎年50万人規模で増えている世界有数の急成長都市となっています。

  • 市街地は過密化し、既存道路は慢性的な渋滞。特に中心(ゴンベ地区)を通らないと移動できない構造が限界を迎えています。

  • 環状道路を造ることで、「郊外 ↔ 郊外」を市中心を経由せずに移動できるようにし、都市機能を分散させる狙いがあります。

2. 物流と経済活動の効率化

  • ヌジリ国際空港や港湾施設とのアクセス改善。これにより輸出入や国内物流のコストが下がります。

  • 周辺国(特にブラザビルやアンゴラ方面)への道路接続を強化することで、地域経済のハブとしての機能を高めます。

  • 経済特区や工業団地(地図の南部や郊外に設定予定)へのアクセスが改善され、外資誘致が進みます。

3. 都市拡張と不動産開発

  • 環状道路によって、郊外(キンバンセケ、キムワンザなど)への移住が促され、新しい住宅地や商業地が形成されます。

  • 道路建設に合わせて電気・上下水道などのインフラも敷設されるため、郊外土地の不動産価値が上昇します。

  • 投資家・建設会社・政治家の利権が動く分野でもあります。

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4.首都機能を近郊エリアへ広げる

・特に注目するポイントは、現在、郊外エリアに副都心を開発しています。そこにはキンシャサの人口の4分の1程度の人口を分散させます。そのためこの環状線道路の付近も開発されていくことになります。

1. プロジェクトの概要

  • キンシャサ市内を南東・南西方向に迂回する環状道路(rocades)を建設する計画。

  • フェーズ:ここに描かれているのは「第一段階:収用地の特定(Première phase d’identification des expropriations)」、つまり道路建設のために必要となる土地の収用エリアを示したものです。

  • 資金調達:凡例によると、道路は Sociétés chinoises(中国企業) の支援を受けて建設予定。

 

2. 地図上の主なポイント

  • ゴンベ地区(経済の中心地):北側の市中心部に位置。ここから南東・南西に新しい環状道路が伸びる構造。

  • ヌジリ国際空港(N’Djili International Airport):地図右側にオレンジで表示。環状道路は空港アクセスも改善する計画。

  • キンバンセケ(Kinbanseke)・キムワンザ(Kimwenza):地図に青マークで位置が示されており、将来の都市拡張や住宅地開発と関連。

  • ブラザビル(コンゴ共和国首都):キンシャサの北西、コンゴ川を挟んで隣接。道路建設によって首都間の物流や人の流れが活性化する可能性。

  • 黒で網掛けされたゾーン:強制収用・移転が発生する高密度地域を意味しており、南東20km・南西10km範囲で大規模移転が必要。

3. 凡例・工事の内容

  • 赤線:南西環状道路(Rocades Sud-Ouest)

  • 紫線:南東環状道路(Rocades Sud-Est)

  • オレンジ線:北西環状道路(Rocades Nord-Ouest)

  • 緑線:既存国道(RN1など)

  • 星印(Ponts à construire):新設予定の橋

  • 点線の楕円:工事進行中の区間

4. 影響と意味

  • 都市機能の強化:環状道路で市街地をバイパスできるようになり、渋滞緩和や物流効率の改善が期待される。

  • 不動産価値:空港や郊外(キンバンセケ・キムワンザなど)へのアクセス改善により、周辺の宅地開発・不動産価格の上昇が見込まれる。

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